地方のある旧家に嫁がれたAさんの話ですが、
同居の義父がさんがある日突然、
「敷地内の使っていない古い井戸を埋める」と
急に言いだしたそうで、
「まあ井戸は、ほとんど今は使っていないのだから仕方がない」と思って
神社にお祓いをお願いするのだと思っていたら、
その翌日に義父さんは砂を運んできて井戸を埋めてしまったとのこと。
義父さん曰く「井戸を埋めるのに神主さん呼んで清めるか」と独り言で
「お神酒くらいまくか」といってみたりしながら
「ま、いいか」とあっけらかんとさっさと
砂を入れて井戸を埋めてしまわれたそうです。
Aさんもご主人もその様子を見ているしかなかったのですが、
その翌日からご主人とAさんが、腰は痛いし、
鼻水が薬を飲んでも止まらない、気分が悪い、
トイレばかり行きたくなるなど大変なことになってしまいました。
義父母さんはまったく感じないようですが、
息子さんご夫婦は感受性が強いために
大変なことになってしまったのでした。
何日もそういう日が続いたとのことでしたから、
埋めてしまわれた井戸の「気ぬき」をしてお清めや
土地に縁ある神社に詣でたり、
きちんと段取りをしてから、2、3日でおさまっていきました。
古くからあるところを一気に埋めたり
掘り返したりすること事態が自然の持つ
「気」の流れを変えてしまいます。
ましてここのお家の周辺の土地は
過去の歴史にも残っているような
城跡や古戦場の近くでもありましたから、
単純に人としての合理的な発想と感覚だけでは問題が残ってしまったのです。
長年生活のためにお世話になった井戸にも感謝を込めて清めてから井戸を埋めて
気抜きをするなどは大切なことでもあります。