60代の女性A子さんは結婚してお子さん(女の子)にも恵まれましたが、
ご主人がお酒を飲むと、目つきも変わり、怒鳴ったり、物を投げたりものを壊したり、
そういうときにはまだ幼いお子さんを連れてA子さんは夜中に車で逃げたり、
ご主人のお酒が抜けて落ち着く朝まで家に帰れずにいたそうです。
ご主人もお酒が抜けると何事もなかったように大人しくなるので、
それでも離婚することはなくひたすらお子さんを守りながら暮らしてこられました。
娘さんも20歳を過ぎた頃、ご主人が亡くなりましたが
ご主人を見送られて、これから娘さんと落ち着いた生活ができるはずでしたが、
今度は娘さんが何かに付けて怒ったり、母親のA子さんに命令してきたり、
口の聞き方も乱暴になりこれまでおとなしかった娘さんに
「どうして変わったの?」と聞くと「いままでお父さんに我慢してきてつらくて、
お父さんは怖かったし、お母さんも離婚しないから家にいるのがいつも怖かった。」
などなど耐え難かった思いをぶつけてきたそうです。
それでも母親は今度は娘さんが可愛そうで何でも言うことをきいてあげてしまったのです。
娘さんには小さいときからつらい目に合わせてしまったからという思いで、
欲しいというままになんでも買ってあげて、
お金も足りなくなるとすぐに渡してあげる生活を
小さいときから成人しても続けてきたのです。
「そういうことは早くやめないととめどなくなりますよ」と以前からお話していましたが、
甘やかし続けて、娘さんはエスカレートするうちに
思い通りに渡してあげないと非常に怒りだしたり・・・
より一層自分の制御が効かなくなってしまったようです。
神仏に祈りお願いすることは大切なことでもありますが、
A子さん母親としてただ娘さんが可愛そう可愛そうの思いで擁護しすぎて、
全体を見抜けていかなくなると、
結局ご自分自身も追い詰められてしまうことにもなってしまいます。
神仏へお願いはしても努力も必要です。
日枝神社 (赤坂)